紅林愛子&佐藤伊智郎 「馬と人とのつながり展」
−布と鉄のコラボレーション−
6月のNY Cooギャラリーでは、布と鉄のコラボレーション「馬と人とのつながり展」を開催致します。
馬を表現し続けている染色画家の紅林愛子の平面作品と、人を表現している造形作家の佐藤伊智郎の立体作品が、布(ソフト)と鉄(ハード)という相反するそれぞれの素材を用い空間を構成する。
紅林愛子は、7歳の頃より馬に魅了され、自分の手の内に入れられない馬を描く事によって、自身手中にするという事を続けてきた。 馬と一緒に居られる幸福感を発表していくうちに、「馬の美しさ」を知ってもらいたいというテーマが信条となった。学生時代は学校(アトリエ)と馬場の往復生活をしながら、スポーツとしての馬術も楽しみ、作品にも生かしてきた。
紅林が制作技術として利用する友禅染とは、筆や刷毛を用いて絵を描くような手描き染めの技術で、素材に使用する絹は絹糸に色が加わることにより、不思議な光色を画面から発する。その感触眼と馬の生命力があいまって、オリジナルな空間を構成している。
佐藤伊智郎は、文明社会を創ってきた金属の元ともいえる鉄と向き合いながら、今の時代に於ける人とモノとの繋がりをいつも意識している。時には人に見向きもされない廃材や機械の部品等を使い、その形状や使われ方から身の回りにあるモノの意味を再認識してもらえるよう制作している。作品は生き物の構造体や、自然界の基礎となる形態を利用して制作していると佐藤は語る。もう一度、自分たちの生活を見直してもらいたいというコンセプトは、リサイクルパーツを使用することにより、エコロジーアートとしても佐藤は立体作品を作り続けている。
佐藤の鉄をメイン素材にした作品が、堂々と存在すると同時に男性的な社会へのメッセージとして広がる。絹でできた布を素材にした染色の紅林の平面作品が、女性らしい優しさと生命の強さのメッセージを伝える。この2つのメッセージは相互に作用して、人と作品がお互いに存在を高め合うものであるということを再認識させてくれる。
レセプション時には、お抹茶のおもてなしとハーモニカ演奏を行います。
NY Coo Gallery
紅林愛子
多摩美術大学 デザイン科染織デザイン専攻卒業
多摩美術大学院 デザイン科卒業
乗馬クラブで調教助手を努めながら、馬の生態を体得。乗馬歴29年。
光風会展、東京都美術館(上野)、国立新美術館(六本木)、京都文化博物館での展覧会に出品
その他、日本橋三越本店、銀座などで積極的に個展も開催。
2002年より、JRA、JRLによる企業企画展を開催。
馬の絵画やカード販売、乗馬クラブ、馬具ショップのロゴマークデザイン、個人馬主より依頼の染色画など、馬とアートが交差する分野で活動を行う。
佐藤伊智郎
武蔵野美術大学 空間演出デザイン科ファッション専攻
武蔵野美術大学大学院 空間演出デザイン専攻卒業
その後、デザイナーをする傍ら、高校や専門学校など6つの学校の講師を歴任。
現在は造形作家として、制作活動に専念。
企業による企画展に多数出展するとともに、銀座の画廊を中心として企画個展も開催。
各種美術イベントの企画や運営にも参加し、美術作品に接する人々の裾野拡大に向けて活動を展開中。また、イベント制作や運営、企業のデザインに関するアドバイザーとしても活動。
---------------- News Letter ----------------
The Opening reception for Aiko Kurebayashi & Ichiro Sato's “Between Horse and Man” was held on the evening of Friday. June 6th.
A unique collaboration of two contrastive mediums ‐ cloth and iron ‐ featuring horse-themed dye works by Aiko Kurebayashi and iron human figures by Ichiro Sato. The exhibition runs through june 21st (Sat).
Ichiro's artworks / with Ichiro / A scene from the opening reception
Aiko's art works / with Aiko / Aiko's artwork
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