2月の展覧会

NYCooギャラリープレミヤー展

マンウエラ・フィリアチ & 中里斉

2006年2月8日(水) 〜 25日(土)

オープニング・レセプション:2月10日(金)午後5ー7時30分

開画廊時間 :火〜土 12:00-6:00PM

 

NYCooギャラリープレミヤー展

マンウエラ・フィリアチ & 中里斉

NYCooギャラリーは新住所にてマンウエラ・フィリアチと中里斉の2人展を開催の運びになった事を喜びを持って御案内いたします。
共に長くニューヨークをベースにする両作家は各々20代に東西離れた出身地からニューヨークに着いています。この2人展に於いて明白な事は表現の限界を探索するにあっての彼等の劇的な違い、制作の予期し得ない個性的様式、そして避け得ないこの作家2人の各自の伝統文化的美学への言及などです。
この2人展をもってNYCooギャラリーは新住所への移転と新画廊空間での再出発を祝いたく皆様の御来廊の御招待をさせて頂く次第です。

マンウエラ・フィリアチはイタリア出身、種々な表現法及び素材を使いながらもペインターであると自認しています。彼女の平面作品にも立体作品の中にも、詩と逆説、音楽と色に満ち溢れています。
美術評論家のカルロマッコーミクは次のように述べています。「私はマンウエラ・フィリアチの絵を空しくもその媒介変数とか分析を理解しようと、最終的にはその作品的帰着は一つの解答ではなく、総括とか結論とかを超えた所に存在するそれらの可能性の受容なのだ、と気付くまで試みた。形象文字、語の注記、図式の何処かで、これらの作品は即刻の計画の記憶、現実と空想の断片なのだ、その不可視なシンメトリーは限り無く焦点を合わせ分散し移り変わる終わりの無いシンホニーなのだ。」

中里斉は東京出身、平面作品を制作し続けている作家です。出品作の極端に横長の3点は2001年から始められ現在1500点を越したプロジェクト「線外シリーズ」の1部です。このシリーズは丸三角四角の墨絵の禅僧仙崖(1750-1835)へのオマージュなのです。仙崖は西洋近代主義者が同じ概念の探索を始める少なくも100年前に歴史に突出してこれを描いていました。この3形体はその後の近代主義の常套語彙となってしまいますが、中里はこの語彙を執拗に使います、それは意図的反語表現なのです。「Line Outside Series」は線外、則ち仙崖シリーズ、彼はこのシリーズで既知の規範の外に存在する可能性を、さらに超えた領域に導く線を提供する可能性を探索し続けています。