ケイコ ネルソン 個展
“Echo from the East”
Homage to Hokusai − WAVE Series
ケイコ・ネルソンは、伝統文化の街、京都で生まれた。バウハウス理念で設立されたインターナショナル・デザイン研究所で学んだ後、インドネシアの染色工房で技術を習得すると、ドイツ政府の奨学金によりハンブルグ造形大学に入学。ヨーロッパ各地の遊学を経てアメリカに渡り、現在はサンフランシスコ郊外に住む造形作家である。米国、日本、ドイツ、エクアドル、香港、エジプト、タイ、中国、メキシコなど世界各国での個展、講演、国際彫刻シンポジウムの招待作家、エジプト文化省招待作家としてとしてカイロ美術館での個展開催などを通し、国際的にも高い評価を得ている。カイロ・オペラハウスにあるギャラリーで開かれた展覧会は、日本人初の個展として話題になり、カイロ・オペラハウスでは彼女の作品コレクションが観賞できる。また、カイロ大学小児病院からは、2階吹き抜けの大きなガラス・タイル壁画の依頼制作を受けている。2002年には、ニューヨークの Pollock-Krasner 財団より Artistic Achievement Award が贈られた。
オーガニックで素材感を生かしたケイコ・ネルソンの作品を、サンフランシスコのアジア美術館名誉学芸員は、『文化伝統の多様性を通じて、ケイコ・ネルソンのアートは、我々の心の奥底に沈んでいる感情と経験の記憶を呼び起こしてくれる。そしてそれは東洋と西洋、回顧と進歩、繊細さとダイナミックなものとの融合であり、彼女自身の世界の発露そのものである。』と評している。
ケイコ・ネルソンの作品は,自然の表層と同様に実に変化に富んでいる。今回出展される、彫刻にも似たレリーフ作品の塗り重ねられた塗料は、遠い昔の遺跡を思わせる。江戸時代の版画家、北斎の作品をイメージに、レリーフ状の表面に描かれたイラストレーションは、過去と現在が入り混じったケイコ・ネルソン独特の世界を醸し出している。
WAVEシリーズの1作として、上海のアートエクスポ、国際彫刻展にも出展された”Dancing Wave”は、磨かれたブロンズが波の輝きを表現した彫刻作品。更に今回個展では、ロシアの名バレリーナ、ナタリア・マカローヴァをイメージした作品なども展示される。
The opening reception for Keiko Nelson Solo Exhibiton "Echo from the East" Homage to Hokusai - Wave Series held on Friday, September 5th.
Ms. Nelson has been working with “Wave” series for many years with different mediums. Her new works are quite unique in a sense that their abstract forms create very interesting ancient patina-like surfaces. Animated imagesreflect Hokusai graphics and echo Ms. Nelson’s east heritage.
Please visit our gallery and experience it yourself. The exhibition runs through September 20th.
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