6月のNY Coo ギャラリー は、斉藤欣哉のミックスメディアによるニューヨークシリーズ作品の個展と、妻陽子のイタリアン金箔工芸、ジュエリー展です。
東京で生まれた欣哉は、叔母がアメリカ人と結婚していたこともあり、幼少の頃からジェリービーンズ、ハーシーズのチョコレート等、当時の日本としては珍しいアメリカの物に触れ育ってきた。中学の頃には1950年代のアメリカンポップスや、FENで流れて来るラジオを聴き、高校から大学にかけて聴いていたモダンフォーク、サイケデリック、モダンジャズ等ロックやポップスは彼にとって身近かな存在であった。アメリカンポップアート、ジャスパー・ショーンズやジム・ダインも自然に彼の世界へ入ってきた。
武蔵野美術大学で油絵を学び、その後は美大受験を目指す若者達の為の東京にある研究所の職員として働いてきた。欣哉は時間をみつけると、大好きなアメリカの車ダッジに乗って、ロックやブルースを聴きながら自分の絵のイマジネーションを高めてきた。
数年前に訪れたパリや、ロスアンジェルス, ロンドン, ニューヨークで訪れた画廊や美術館で沢山の作品に触れたことが、今までの油絵や版画等の手法を飛び出すきっかけになり、コラージュや新しい素材を使いはじめた。生活の中のすべてが絵の素材になる。欣哉の目に面白いと映る瞬間が彼の絵のモチーフとなっていく。
欣哉の絵には、人と人のコミュニケーション、時には喧嘩や口論、時には恋愛や思いやりという様々な要素が盛り込まれており、大好きなメロディーに出会った時の心地よい興奮を感じる。 眺めていると欣哉の個性的な世界に引きずり込まれて、納得のいく満足感と活力を与えてくれる。
2006年東京の銀座での個展からはじまり、今回は斉藤欣哉5回目の個展、(Version 5)前回の個展に続きニューヨークシリーズ第2弾となる。
欣哉サウンドをお楽しみください. |