2010年 11月の展覧会

嵯峨根辰夫 & 高井晴美

“日本陶芸家 2人展覧会”

11月3日(水)〜 11月20日(土)
レセプション11月4日(木) 5時〜7時半

開画廊時間 :火〜金 12-6PM/土12-5PM(閉館日:日曜&月曜)

 

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11月の展覧会は嵯峨根辰夫と高井晴美、京都府舞鶴出身2人の陶芸作家による展覧会です。

 舞鶴は京都北部にあり、リアス式海岸の若狭湾は日本海へ続き背後には豊な大自然の山々がある、城下町として栄えてた湾岸都市である。

嵯峨根は、山里に暮らしている。陶芸は大地にある土を採取することからはじまる。そして彼はその土で小麦や蕎麦やお茶なども作り、筍や山菜を山から採り、自給自足の生活を満喫している。1回に4トンも必要な窯たき用のマキも自ら作る。1983年障害者福祉センターの指導員として陶器をはじめたのが嵯峨根の陶芸家のはじまりだ。その後舞鶴市展市長賞等を受賞し、ロサンゼルスでは陶芸指導をしながら制作を続けた。嵯峨根の作品には雄々しくて繊細な優しさがある。2008年、NYでの展覧会に出展。現代アートと自分のこだわりである自然の融合を表現しようと、土とアルミニウムという二つの異質物を組み合わせた作品も見物だ。昨年の東京での個展でもしっかりと手応えを感じた。

高井晴美は漁村にスタジオを持ち、海をテーマに作品を作っている。幼い頃から海と語らい共に呼吸しながら歩んできた。悲しい時、苦しい時、海は広い心で受け止めてくれそして勇気と強さを与えてくれる。刻々と変化する海の表情は荒々しく厳しい時もあれば穏やかで優しい時もある、と彼女は言う。まさに人生を海に重ねながら前向きに制作をしてきた。色々な豊表情を持つ彼女の作品は呼吸をしている愛おしい生物のようだ。京都芸術短期大学で陶器を学び、日展や日本工芸美術展で受賞し、2008年パリで開催されたフランス芸術界で名高い OAASIS 2008ではヴァンドーム賞を受賞した。今回がアメリカ初めての展覧会となる。
土を捏ねるということは、心の浄化なのだろう。この2人の陶芸作家の子供のような素直な気持ちがそれぞれの人生というフィルターを通し丁寧に美 しく形になっている。
この機会に、是非このお2人の陶芸家の澄んだ心と作品に触れていただきたい。

穴窯 (嵯峨根 辰夫の窯)

穴窯とは、日本古来窯で斜面に横穴を掘って窯を築いたことから穴窯と呼ばれている。粘土で成形し乾燥した後、無釉(むゆう:何もぬらないまま)のまま窯づめし焼成する。嵯峨根の場合、24時間で1150度に上げたあと32時間かけ1250度まで上げ、約三日間で窯たきを終える。焼きあがりは窯たき最後に炭を入れたり、薪を大量に入れたり、窯の中の環境の変え方で変化を出している。薪は近隣から切り出したクヌ木を使用する。

 

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