10月15日、ラトビア出身のアーティスト/デザイナー、アウストリス・マングリスさんをお招きし、ミニレクチャーとラトビアのお酒と食べ物を囲んでの懇親会を開催しました。 前半のレクチャーでは、スライドを見ながらバルト三国の一つ ラトビアの歴史や文化をかいつまんでのお話。ラトビア人のルーツは中央アジア(カザフスタン、ウズベキスタン等の地域)から移住してきたこと、西暦1200年のドイツに始まり、ポーランド、スウェーデンなど様々な国の占領下に長らくあったこと等、初めて知ることばかりでした。
そんな他国からの統治時代を経て受け継がれているラトビア独自の文化。特に編み物、織物の伝統模様は複雑な幾何学模様やThunder Crossという雷がモチーフのデザイン(卍に似たもの)のバリエーションが印象に残りました。細かい模様や色遣いを見ていると、中央アジアがルーツと言うのもうなずけるのでした。
後半のQ&A兼親睦会では、ラトビアの養命酒のような「ブラック・バルサム」(下戸の私にはかなり強烈に感じられました)とカラント入りのフルーティな姉妹品を試飲しながら、夏至祭に供するキャラウェイの入ったフレッシュ・チーズ、祝日に家庭で作られるというベーコン入りのパンを頂きました。パンとチーズはこの日のためにアウストリスさんのお知り合いが手作りしたもので、とても優しく親しみやすいお味でした。
時間の関係でご自身の作品についての話は懇親会の方に持ち越し、個別に伺う感じになってしまいましたが、飲み食いしながら皆さんつっこんだ質問もできたのかもしれません。
折角ニューヨークにある校友会ですので、日本人に留まらず、各国のクリエイターの方から直接お話を伺う機会を設けられたらと思い企画しました。また面白い試みをしている方を見つけたら、純粋美術、デザイン、分野に捉われず取り上げてみたいと思います。皆さんの作品・制作活動への刺激やヒントになれば、嬉しい限りです。(白石) |